あけましておめでとうございます。
昨年は、国内では、3月11日に発生した東日本大震災と東電福島原発事故により多くの人々と広範囲の地域が多大な被害と不安を被り、国政では重要課題である沖縄基地問題の解決を目指す中での担当大臣等の不適切発言がなされたり、国外では、ギリシャに端を発した欧州債務危機とその影響を受けた世界経済の減速と超円高、タイ水害での日本企業操業停止など国内外において困難の多い年でありました。
一方、鎌倉においては、計画停電による観光客減から売上額減少などの経済的影響も生じましたが、観光客の動向も次第に回復し始める中で、世界遺産登録へ向けての準備や、大震災被災者の方々の避難受け入れ、義援金募金等を官民協調しながら進めた1年でした。
その様な中、当会議所としては、会員の皆様から頂きました貴重な義援金は、鎌倉市へ寄附するとともに、9月には「福島県いわき商工会議所」と「フラガール」の皆さんの参加を得て、“頑張ろう東北”を合言葉に鎌倉ビーチフェスタを開催し、好評をいただきました。
さて、今年の干支は、「辰」ですが、字義は「振るう」、「整う」の意味で、自然の草木が伸張する状態を表しているそうです。また「竜(龍)」とも表記され、中国の神話上の生き物で、天を駆け上がるともいわれています。今年こそ、長引く不況から脱却し、新たな成長の芽が吹き出し、それが上昇気流に乗り景気回復の礎の年となってほしいと願っていますし、そのためには鎌倉の街や、地元経済が元気で、豊かになるよう行政も市民も努力しなければならないと思います。

今、鎌倉市は、世界遺産登録を目指して準備を進めていますが、その世界遺産登録実現の暁には、今以上に多くの観光客が鎌倉の地を訪れ、街がにぎやかになるかも知れませんし、反面、そこに住みあるいは事業を営む者にとって新たな負担が生じるかも知れません。世界遺産登録が、市民生活や鎌倉の観光・商業にとって良い効果をもたらすことを期待しています。
ところで鎌倉は、観光中心の街として昔から有名ですが、鎌倉のGDPに占める卸売・小売業の年間販売額の割合は25%、工業を中心とする製造業の出荷総額の割合は50%であり、このことから鎌倉は単に観光都市というだけでなく、工業都市としての要素も高く、人工衛星やLED、自動車部品や機械部品、化学製品等幅広い分野での製品が製造され、国外にも輸出されており、世界に誇れる内容を備えた都市といえます。また、工業関連企業で働く市内在住者も多く、雇用面等市民経済に与える影響も少なくありません。
しかし、工業・製造業の現状を見ますと、長びく経済不況や急激な超円高等から非常に厳しい経営環境に置かれており、最悪の場合には、市外、国外への転出も考えられます。
こうした鎌倉の商工業の現状を踏まえますと、行政には、世界に発信している貴重な地元工業に対しても、世界遺産登録を目指すと同じような気持ちで各種支援策の実施に積極的に取り組んでいただき、文化、観光、商業、工業等でバランスのとれた街づくりに取組んでいただくことを期待します。当会議所としましても、その実現に向けて努力してまいる所存であります。
いずれにしましても、当会議所は、本年も“お客様に心のこもったおもてなし(ホスピタリティ)”を基本理念として、様々な事業活動に取り組み、地域のビジネスセンターとして会員の皆様のご期待にお応えし、豊かで、元気なまちづくりに貢献できますよう役員・職員一丸となって取り組んでまいりますので、皆様のご支援、ご協力を賜りますようお願いいたします。
最後になりますが、本年が、会員の皆様又国民の皆様にとりまして幸多き年となりますよう心からご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。